やっと形勢が固まった感がありますが、それにしても、ヒラリーとトランプが拮抗する展開が不思議でした。
トランプは困るけどヒラリーも嫌いだって?・・・
ヒラリーの不人気の理由がわからなかったのです。
「文芸春秋」11月号に「ヒラリー 嫌われる理由がわかった」というタイトルで久保田智子さんというアナウンサーのレポートが載っていて、読んでみたらなるほどと思いました。
「ヒラリーはスピーチが悪い」「学校の先生に怒られているみたい」「ロボットみたい」などなどの評判を、実際にスピーチを会場で聞き確かめてみたそうです。
『力が入りすぎている。力が入るのは悪いことではないのだが、それが全体になると、全ての言葉がたってしまって棒読みと変わらない。普段の会話では誰でも自然な緩急がつき、伝えたいことのみに力が入る、ではなぜ全体に力が入るのか・・・(省略)・・・』
そしてバーニー・サンダースのスピーチとの比較に言及。「猫背の74歳のスピーチ」がなぜ聴衆の心を掴むのか・・・
「Authentic」であること。これがヒラリーには圧倒的に欠けているのだとか。辞書でひくと「本物の、信頼できる」などの意味。オーセンティックなスピーチとは「計算されていない、自然で、嘘っぽくない」ということなのだそうです。
ちなみに、この号のトップ記事は「小泉進次郎『日本農業改造計画』」。なんと内容の薄っぺらいこと。突き詰めれば農業者の「意識改革」のことしか言っていません。ちっともオーセンティックではありませんでした。