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遠ざかる風景

もしかしたら 

生まれ育った場所で仕事を始めて

そのままそこで人生を送っている人とは

共有し難い感覚かもしれないが

昔過ごした場所を数十年振りに訪れ

そこにある道路や建物 橋や丘 などが

やたら小さく感じてビックリすることがある

それはこの曲の歌詞にあるような

”子供の時は見上げていたクリスマスツリーを

身長が伸びた今は見下ろすようになった”

とかいうレベルではなくて 

もっと衝撃的にイメージが狂う感覚

 

そのように感じる理由について

以前何かで読んだことがあって

脳の中で記憶は拡大(拡散?)し続けていて

記憶の中の物の長さも伸びていくんだって 

わかったようなわからないような話

 

よく「記憶が薄れる」と表現するけど

その「薄れる」とは

画像が色褪せていくようなフェードアウトの感じではなく

水面に滴下したインクが拡散して

薄れていくようなものなのかもしれない

記憶はインクのように液体的なもので

液体は拡散して点と点は離れていき

なかなか結びつかなくなって

人はそれを「忘れていく」のだろうか